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旅の支度、2022年に聴こえてきたロックンロール、住職の言葉

 春と夏の日本海はあまり波がない。高気圧が幅を利かせて天気が安定する新緑の季節は日本海サーファーにとっては憂鬱な忍耐の日々の始まりでもある。秋になって北西の風が ...

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メモハブ・スープの章

 料理に必要なことはすべて、いつもどこかで隙間風が音を立てている小学校の家庭科室で学んだ。一緒に粉ふき芋を作った翌年に結婚してメキシコへ移住した女の先生が教えてくれた。包丁の使い方と調味料の「さしすせ ...

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オーバー・ザ・レインボー

 それは平成最後の年に起った。
 井戸の中から髪の長い女の子が現れたという話ではなかったが、同じように奇妙な話だった。

 山口県長門市に「二位ノ浜」という北向きのビーチがある。五百メートルほ ...

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カズヒロ、キャプテン・メモハブになる

 タクシーが数台いるきりの閑散とした駅前ロータリーを出るとカズヒロは一瞬ギョッとした顔をして車を道端に停めて、ハンドルの下から出てきた巨大なムカデを外に叩き出した。再び走り出したダットサン720は何 ...

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ヤマグチ・シティ

 今は「新山口」という名に代わった「小郡」の駅で俺は二十年ぶりに相馬和弘に会った。
 荷物はリュックがひとつだけ。中には二、三日分の着替えと薬と、初めて書いた小説の原稿が入ってた。小説は和弘に読んでもらうつもり ...

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 フィリップ・マーロウより
 長谷川平蔵より
 フツーに
 デントン市警のこの人が好き。

 いくら自分のことが好きになれなくても、誰か他の人になりたいと思ったことは(ほとんど)ないけど、このフロスト ...

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この海原を越えて

 かつて無能と無資格が俺の専門だった。ゴキブリたちと友達になった中央線沿線の町の安アパートでパッとしない大学四年生だった時にたいした考えもなく、無能で無資格の身一つで強く優しく生きて死のうとそう決めたのだった。

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土佐清水の鯛めし

松山港に着いたのはもう真夜中だったよ。街燈もあんまりないから暗くて街の印象はまったくない。ダットサン720は南へ向けて、オービス少し気にしながらひたすら走った。明け方の4時頃田んぼの脇の空地にテント張って ...

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『1999年のサーフトリップ』の扉は2005年の冬辺りに撮られた、日産ダットサントラックのたぶん720型の写真である。

「720型」は1975年から1985年にかけて発売されたモデルだ。この720型は山口県の小さな町にある ...

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 今回のクールはドラマが面白い。
『スナックキズツキ』は傷ついた日替り主人公たちの悩み事が他愛なくて安心感がある。彼らの心を癒す方法が毎回トリッキーで笑える。原田知世が良い。
『和田家の男たち』は大石静先生の脚本に円熟 ...